新たな資金集めのツールとして注目されているクラウドファンディング。近頃はスタートアップ企業だけでなく中小企業が利用するシーンも少なくありません。
しかし、実際の市場規模や集められる資金の期待値がどれくらいなのか、よくわからない方も多いのではないでしょうか。
今回はクラウドファンディングの市場規模や将来の展望、調達資金などに関連する情報をお伝えします。これからインターネット販売を検討している方におすすめの「購入型」についてもご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
クラウドファンディングに挑戦
記事に迷ったら上から順にお読みください
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クラウドファンディングの市場規模の変化
クラウドファンディングの市場規模や将来性を知る前に、クラウドファンディングの成り立ちを理解しておかなければなりません。
日本におけるクラウドファンディングの発端は2011年の東日本大震災の義援金を集めに利用されたことからです。このことから、当初一般人には災害支援金を集めるためのツールとして誤った認識をされていました。
そのため当時は利己的な目的のプロジェクトが成功し、ニュースなどで報道されると批判的な声も。しかし、その認識も徐々に変わりはじめ、日本のクラウドファンディング市場規模は2014〜2018年の5年間で220億円から約2000億円にまで成長をとげています。
ここまで市場拡大が加速したきっかけは、2014年の金融商品取引法が改正です。この改正により投資型クラウドファンディングの動きが大いに活発になり、市場の成長に拍車がかかりました。
その根拠を示すように、投資型と非投資型の市場の割合では、圧倒的に投資型が勝っています。(※1)しかし、その市場の勢いに隠れてしまいがちですが、非投資型もまた安定的な成長を果たしているのです。
また2020年に猛威を振るったコロナの影響により飲食店などが、クラウドファンディングで支援を呼びかける動きが広がり、非投資型のクラウドファンディングによる支援額が飛躍的に増加しました。
参入しやすい購入型クラウドファンディング
中小企業などがクラウドファンディングを活用し始めた理由の1つとして、昨今の景気の影響が挙げられます。これまで資金調達の常識であった銀行は、ますます審査が厳しくなり融資を受けることが難しくなりました。
これからのインターネット時代を生き残るためには、銀行に頼らない新しい資金調達の手段を持っておく必要があります。購入型クラウドファンディングをおすすめするのは、「新しい資金調達の常識」となるだけのポテンシャルをもっているからです。
クラウドファンディングは大きく分けると「投資型」「非投資型」の2種類。この中でも非投資型に該当する「購入型」には、参入の検討をおすすめします。
しかし「なぜ市場規模の大きな「投資型」ではないのか?」と思われたのではないでしょうか。
それは投資型よりも参入の敷居が低く、調達できる資金規模にも期待でき、プロジェクト実施のリスクが少ないからです。また「購入型に参入するなら、インターネット販売(EC)をはじめた方がよいのでは?」という意見も耳にします。
しかしECサイトを立ち上げるためには何百万という資金が必要と、そもそもの敷居が高いです。さらに、サイトを作ってもすぐに商品が売れるわけではありません。顧客流入をうながすためには広告宣伝も必要です。
その点クラウドファンディングはプラットフォームの枠組みに乗るだけで、簡単に大きな市場に参入することができます。
購入型で調達できる資金の期待値は無限大!
資金集めという点における購入型クラウドファンディングの魅力は、調達できる資金に上限がないことです。むろん、出資者を惹きつけるプロジェクト立ち上げ、的確なアプローチをできなければ資金を集めることは難しいでしょう。
しかし、購入型はそこさえ上手くいけば、想定していた金額を大きくうわまわる資金が集まることも珍しくありません。
2021年4月には目標金額100万円のプロジェクトに対し、3億円もの資金が集まりました。また、国内の資金調達の最高額は更新され続けています。
これらのプロジェクトにより国内の史上最高記録が塗り替えられ、クラウドファンディング業界はさらに注目されました。またユーザーの増加とともに集められる資金額も増え、記録は更新され続けています。
購入型の市場規模は拡大を続けていることから、今後も最高額は更新されることが予測されます。
購入型に強いサイトの平均調達額は250万円ほど
購入型に特化した大手のクラウドファンディングサイト「Makuake」の平均資金調達額は約250万円。この平均額はあくまでも個人、企業も含めてであり「平均額=集められる金額の期待値の上限」ではありません。
さらに大きな資金を集める必要があるのであれば、プロジェクトの規模に見合ったアプローチをおこなえばよいのです。先ほども述べたとおり、調達できた最高金額は市場規模の拡大とともに更新されています。
そしてそれは平均調達額も同じ。まずはご自身の立ち上げたい企画に近いものが、クラウドファンディングサイトではどのようなPR方法で、どれくらいの資金を集めているか調査するところから始めてみましょう。
購入型とEC販売に大きな違いは「ほぼ無い」
購入型クラウドファンディングは、例えるなら「先行予約販売」であり、EC販売と大きな違いはありません。
異なる点を挙げるとすれば、リターンとして渡す商品は「物」である必要はない点がクラウドファンディングの面白いところでしょうか。
サービスなどの形がないものという意味ではありません。
- スタッフが直接お礼にくる権利
- 1日デートする権利
- 愚痴を聞いてあげる権利
上記のように一見すると対価として見合わない商品も、購入者に「支援したい!」と思わせることができれば「価値があるもの」として販売し、資金を集めることができるのです。
注意事項は、プロジェクトが成功したとしても入金されるまでに1〜2カ月ほどかかること。あらかじめ時間差を見越して計画をたてる必要があります。
購入型で得られる3つのメリット
ここまでクラウドファンディング市場の現状や、資金調達における購入型の期待値についてお伝えしてきました。しかし購入型の真の魅力は、参入するだけで得られる3つのメリットにあります。
ここでもっとも重要なのは、購入型市場への参入にリスクがないこと。極論、この事実を知ってしまえば「参入していない=損」と捉えることもできるかもしれません。
特にコンテンツ作りや新製品の開発をともなう事業者の方は、これからご紹介するメリットの内容に注目してみてください。
1、広告費を抑えた企画のPRや顧客獲得ができる
購入型クラウドファンディングはプロジェクトが成功した場合のみ手数料を支払う「完全成功報酬型」なので、プロジェクトを掲載することに費用は一切かかりません。つまり、広告費を抑えた企画のPRをおこなえます。
資金調達を含めて大手のサイトで上手にアプローチすれば、それだけで多くの人に活動を知ってもらえます。つまり一般販売前に多くの顧客やファンの獲得も可能です。
2、新商品のテストマーケティングができる
プロダクトの市場ニーズを計る「テストマーケティング」の場としても利用できます。たとえば試作した商品をリリースする前にクラウドファンディングを介すことで、ニーズがないと判断できれば大きな失敗をせずに済みます。
これにより製品化した際のリスクを避けつつ、PDCAサイクルをローコストで回せるのも強み。低コストでテストマーケティングのサイクルをさせられるので、大きな失敗を回避して着実に成功を収めることが可能になります。
逆に初期段階で大きな成果をあげることができれば、その実績をもとに製品の新たな販路開拓、拡大という展開も期待できるでしょう。
3、LP(ランディングページ)としても活用できる
自社や他社のメディアなどへ「2次掲載」が可能なクラウドファンディングサイトを選べばLP(ランディングページ)としても活用できます。大手サイトであればドメインパワーが強く、掲載ページが検索上位になることも珍しくありません。
自社HPやECサイトのURLを掲載しておけば、プロジェクトの成功、失敗にかかわらず活動に興味をもったユーザーの流入を見込めるでしょう。プロジェクト終了後も文章の編集ができるサイトも。掲載内容をSEOを意識した文章へ再編集することで、より検索上位も狙えます。
クラウドファンディング市場規模のまとめ
クラウドファンディングの市場規模と、「購入型」についてご紹介しました。クラウドファンディングの現状や期待値、これからの展望を知ることで市場参入への懸念をはらうことができたのではないでしょうか。
特に「購入型」は新たな資金調達の方法という側面以外にも、企画PRやテストマーケティングができる強力な環境として活用できます。「失敗するかもしれない」と足踏みする必要はありません。むしろ大きな失敗をしないためにも、ぜひ参入を検討してみてください。
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