クラウドファンディングの支援には、
プロジェクトの内容に興味を持ってもらうことが必要不可欠です。
どんなに商品やサービスに自信があっても、
その内容が伝わらなければ支援してもらえません。
クラウドファンディングのプロジェクトは年々増加傾向にあります。Makuakeを事例にあげると、1日に約45プロジェクトが実施されており、数年前に比べて圧倒的に増えました。
日々新しいプロジェクトが立ち上がる現状で、支援者が最初から最後までプロジェクトページを見てくれるでしょうか。
ページ最文末まで読了するのは、ページにアクセスする人の20%程度。
このデータ(弊社が長年培った情報)はプロジェクトを作成する上でとても重要なことです。「本当にそうだろうか?」と思うかもしれませんが、あなた目線で考えてみてください。
気になったプロジェクトをすべて開いて、最文末までしっかり見ていますか…。
冒頭は読むけど、ブラウザーバックをすぐにしていないでしょうか。
そもそも全てを読む時間がないのかもしれません。
そこでこの記事では、これからプロジェクトページを作成する方の参考になるように、読んでもらうためのクラウドファンディングページの作り方を「3つのコツ」としてお伝えします。
これからお伝えする内容は、実際に弊社あおにの制作で実施している方法です。
- ページタイトル
- ストーリー3文
- 本文冒頭
筆者はMakuakeのページ作成を得意としているため、Makuakeのプロジェクトページを基準とさせていただきます。Makuakeは購入型クラウドファンディングに分類されますが、基本的な制作方法は寄付型でも変わりません。
またMakuakeでは、支援者をサポーター、支援金額を応援金額と表記されています。ただしこの記事では、支援者と支援金額といった、クラウドファンディングでよく使用される言葉で表記いたします。
作成の仕方は人それぞれです。あくまでも1つの作成例として参考になれば幸いです。
クラウドファンディングに挑戦
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ポイント1 ページタイトル
支援者がプロジェクト一覧を見たときにまず目にする部分が、「TOPバナー画像とタイトル」です。プロジェクトは上記画像のようにTOPバナー画像とタイトルの組み合わせで表示されます。
筆者は、TOPバナー画像が「商品の全体図」。
タイトルは「商品の特徴」を伝えるものとして考えています。
TOPバナー画像とタイトルは、プロジェクトページ制作をする上で一番大切な部分です。ここで惹きつけることが出来なければ、せっかくのプロジェクトもないに等しくと考えています。
つまり、支援者にプロジェクトを開いてもらえるかどうかは、この2つの要素がもっとも大切です。
TOPバナー画像は写真や文字などのデザイン、掲載サイズの大きさなど複雑なため、いずれ別の記事でまとめさせていただきます。
もう一方のタイトルは、文字制限のある中で商品の特徴を簡潔にまとめて伝えなければなりません。
初めての方にとっては何をどのように書くかは難しい問題です。そこで筆者の作り方を例にしてご紹介します。
大きさも使い方も変わる。キャッシュレス対応ショルダーポーチで身軽な暮らしを
柿渋&化学反応の力で徹底ガード。菌やウイルスが恐れる工芸品「柿渋染めマスク」
この2つは過去に筆者が実施したプロジェクトです。どちらも『。』で区切り、前半・後半の2つの文章にしています。
前半:その商品やサービスの特徴を伝える
TOP画像だけでも大まかな内容は伝わりますが、タイトルにすることでより具体性が増します。またその商品の強みを書くことにより独自性が生まれ、他の商品との差別化にもつながるのです。
差別化が明確であるほど支援者を惹きつけ、結果としてプロジェクトのクリック率が高まります。
後半:どんな体験ができるのか。(稀に詳細を伝えた商品名)
タイトルの後半では、どんな体験ができるのかを書きます。
「体験より、商品の名前をいれたほうがSEO対策にもなるのでは?」と疑問をいだいたのではないでしょうか。では、なぜ商品名を書かないのか、その理由は2つあります。
1つめは、文字制限です。
前半に特徴を書くと、残りの文字数はわずかとなります。そこに商品名(サービス名)を書き足すと文字数が足りません。また商品名だけでは内容が伝わりにくいケースもあります。
大切なことなので繰り返しますが、タイトルで一番重要なのは支援者を惹きつけることです。まだ知られていない商品名やサービス名だけでは、支援者h理解できず、惹きつけにくいと筆者は考えています。
一方で、「検索やSEO対策として商品名やサービス名をどうしてもいれたい」との意見もあります。しかし、クラウドファンディングに出品される商品やサービスは、まだ知られていないものが大半です。それらを固有名詞を使って検索するでしょうか。
もしどうしてもいれたいのであれば、カテゴリー(バッグ、かばんなど)をおすすめいたします。
2つ目は、モノやサービスが溢れている現状です。
世の中を探せば、同じような商品・サービスが出てくることもしばしば。前半の特徴だけでは、こんなのよくあるよねと思われても仕方ありません。そのため体験を伝えることにより、支援した未来を想像しやすくなります。
同じような商品やサービスがあっても、体験する未来は同じとは限りません。また体験のワクワクやドキドキを伝えれば、より詳しく知りたいとクリックに繋がりやすいと考えています。
ポイント2 ストーリー3文
プロジェクトページの一番最初に表示されるのが3つのストーリーです。これらは本文を要約した場所となります。
例えば人に何かを説明するとき、結論を最初に伝えた方が内容を理解してもらいやすいですよね。ここの重要性はそれとまったく同じと考えています。
- どんな特徴なのか
- どんな差別化があるのか
- 誰がやっているのか
- どんなリターンがあるのか
何を書けばいいか迷っている方のために、誰でもできる簡単な方法をお教えします。
それは、プロジェクト内容を「便益と独自性、ストーリーまたは体験」の3つにわけて考えてください。
便益とは、商品やサービスを選ぶ理由です。例えば、あなただけの一杯を見つけられるコーヒ飲み比べセットなど、商品やサービスの簡潔にした概要で構いません。そしてできれば、内容に「私らしさ」をいれれば最高です。私らしさとは強みと解釈してください。
独自性とは、それしか選ばない理由です。選ぶ理由だけでは同じような商品やサービスがあるかもしれません。そこに独自性が加わることで、唯一無二の商品やサービスになります。例えば、熟練の焙煎士が際立たせる個性。こだわって淹れなくても十分良さが出るなどです。
さいごにストーリーです。ストーリーとは「人=実行者」の背景です。プロダクトを作るのは人であり、人生観が変わればプロダクトにも影響されます。私らしさとは強みとお伝えしましたが、本来の強みは「人」にあると筆者は考えています。
またはストーリーの変わりに、体験をいれることもおすすめします。商品やサービスを支援することで、どのような体験や未来がまっているのか。ワクワク、ドキドキする文章を考えてみてください。
ポイント3 本文冒頭
プロジェクトをクリックした支援者は、だいたい1〜2スクロールまでは見てくれます。後半まで文章を見てもらえるかは、本文冒頭の見せ方で変わってきます。では、どのように見せるのかそれは『フック』です。
要は、冒頭からストレートに物事を伝えても、見る側はまだ理解が浅いため伝わりにくいと考えています。それを解決するために、ワンクッションとなるフック、つまり『問題提起』を使用します。
タイトルやストーリー3文だけでは支援者にとって、「まだちょっと気になるなぁ」ぐらいの感覚です。そういった気持ちを変えるには、問題提起で他人事から私事にし、思わず興味をもってしまうことが必要です。
人は潜在的に変化を嫌っているため物事を疑います。だからこそ『私のことだ』と思わせる気持ちの変化を与えないと、時間を割いて読み進めようしてくれません。
最後に一番重要なのが、その気持ちを解決する商品やサービスがここにあると宣言することです。気持ちの変化が起きているまさに今、その解決策を提案するのです。
ここから生まれる安心感が興味へと繋がり、最文末まで読むきっかけになります。
さいごに
筆者が携わったプロジェクトページは、『初めてプロジェクトをクリックした人がそのまま支援する率』が高いと評価を受けています。これは実際にMakuakeのインサイトから確認することができます。
初回訪問の支援者が、ページの内容を確認しないで支援するとは考えにくい。これらのことから、筆者の制作方法には、一定の評価があるのではないかと考えています。
外部制作依頼ができる企業であれば問題はないですが、そうでない企業もたくさんあることを実感しています。そのため、ご自身で作成される方に何か1つでも参考になれば嬉しいです。
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