デザインの意味と目的

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    デザインの意味と目的

    皆さん、「デザイン」という言葉を聞いて、
    何を思い浮かべますか?

    絵を描くこと、ポスターを作ること、
    あるいはおしゃれなものを指すのでしょうか。

    今回は、デザインの本来の意味と目的について、
    一緒に考えてみましょう。

    デザインの一般的な定義を見てみると、
    「設計」「図案」「意匠」といった言葉が並びます。

    また、
    「製品の機能や美的造形を考慮した意匠計画」や
    「形・色・配置などの装飾を工夫すること」とも説明されています。

    しかし、これらの定義だけでは、
    デザインの本質を十分に捉えきれていないように感じます。

    では、デザインの語源に立ち返ってみましょう。

    「デザイン」は、ラテン語の「designare(デジナーレ)」に由来しています。

    その意味は、
    「ある問題を解決するために思考、概念の組み立てを行い、
    それを様々な媒体に応じて表現すること」です。

    つまり、デザインとは単に見た目を整えることではなく、
    目的を持って具体的に立案・設計することなのです。

    この観点から「コミュニケーションデザイン」を考えると、
    次のように定義できるでしょう。

    「人と人、顧客と企業の良好な関係性を構築するために、
    問題を解決する思考や概念の組み立てを行い、
    それをさまざまな媒体を通じて表現すること」

    私たちの日常では、
    言葉の本来の意味や目的とは異なる
    使い方をしていることがあります。

    例えば、「シンパシー」と「エンパシー」という言葉。

    シンパシーは「相手の感情や境遇に共鳴し、同意・同調すること」、
    エンパシーは「相手の立場に立って、相手の感情や考えを想像する能力や行為」を指します。

    これらの言葉の微妙な違いを理解することで、
    より深いコミュニケーションが可能になるのではないでしょうか。

    コミュニケーションデザイン事業の理解が難しい原因の一つは、
    言葉の意味や目的に対する認識のずれにあると私は考えています。

    この経験から、
    「相手との背丈に合わせる」という意味を
    改めて考える必要性を感じています。

    皆さんも、もし相手に伝わらないと感じることがあれば、
    自分が当たり前だと思っていることを
    俯瞰的に見直してみてはいかがでしょうか。

    それが、
    より良いコミュニケーションデザインへの
    第一歩となるかもしれません。

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