生成AIを乗り換えても困らない仕組み。記録は生成AIの外に置く。

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    先に結論。記録は生成AIの外に置く

    私は、従業員が私一人の経営コンサルティング会社をやっています。生成AIは2023年3月から、仕事の中心で使ってきました。

    先に結論です。生成AIの活用が「仕組み」になったのは、記録を生成AIの外に置いてからでした。生成AIとの対話で決まった結論を、すべてNotionという別のサービスに書き出す。これだけで、生成AIをいつ乗り換えても仕事が止まらなくなり、対話型の生成AIの契約は多いときの月10万円ほどから、月2万円ほどに減りました。

    これは私一人の会社での実例ですが、従業員のいる会社でも骨格は同じです。変わるのは書く人で、決めたことは、その決定の場にいた担当者が書く。記録だけは、社内でしか作れないからです。

    この記事では、その仕組みの作り方を、失敗も含めて書きます。

    月10万円払って、忙しくなっていた

    以前の私は、ChatGPT、Claude、Gemini、Grokと、対話型の生成AIを4つ契約していました。新しいモデルが出るたびに最上位のプランへ切り替えて試していたので、多いときの月額は合わせて10万円ほど。「この用途ならこれ」と使い分け、良いものが出れば乗り換える。それ自体は間違っていなかったと思います。

    問題は、乗り換えるたびに発生する作業でした。それぞれの生成AIに「自分の設定」を作り、仕事の経緯を説明し直し、また覚え込ませる。情報が複数のサービスに分かれて入っているので、どの生成AIも私の一部しか知りません。楽になるための契約で、忙しくなっていました。

    原因をたどると、記録の置き場所でした。仕事の記録が生成AIの側に溜まっていくので、乗り換えた瞬間に過去とのつながりが切れる。それなら逆にして、記録を自分の側に置き、生成AIには毎回そこを読ませればいい。そう組み替えたのが、いまの仕組みです。

    ちなみに、いま残している対話型の生成AIはClaude(月100ドルのプラン)だけです。記録の置き場にしているNotionと合わせて、月2万円ほどに収まっています。

    やり方は4つ

    1. 変わらない置き場を決める

    記録の置き場は、生成AIから直接読み書きできるサービスを選びます。生成AIとつなぐ接続の仕組み(MCP連携)に対応していることが条件です。私が知っているのはNotionとObsidianで、私はNotionを使っています。どちらも無料から始められます。ふつうのメモアプリだと生成AIが読みに行けないため、仕組みになりません。

    難しく聞こえたら、まずは対応しているサービスを選んでおくところまでで十分です。接続の設定は、記録がたまってからでも間に合います。

    2. 対話で出た「結論」を、その場で書き出す

    会話ログを全部残す必要はありません。残すのは決まったことだけです。「◯◯は△△と判断。理由は□□」の1~3行で足ります。実物はこんな調子です。

    • SNS運用の外部ツールを調査。いまのフォロワー規模なら標準アプリで十分と判断し、導入は見送り
    • 議事録の共有範囲はルール化しない。共有先が案件ごとに異なるため、都度確認する

    この1~3行が、翌週、翌月の判断の土台になります。

    3. 生成AIに渡す「目次」を1枚作る

    記録が増えると、生成AIはどれを読めばいいか分からなくなります。どの記録がどこにあるかをまとめた目次のページを1枚作り、生成AIには毎回まずそれを読ませます。目次は最初から作り込む必要はありません。記録がたまってから整えるほうが、作り直しの手戻りがありません。私も、書き出す習慣が先で、目次は後から作りました。

    4. 生成AIは都度選び、使わない契約は解約する

    記録が手元にあれば、生成AIはその時いちばん合うものを選べばよくなります。私は、新しいモデルが出たら最上位プランを1か月だけ試し、合わなければ翌月に解約するかプランを下げる、と決めています。1か月分の料金は、選ぶための試用代です。個人的に年間プランはおすすめしません。

    つまずきも書いておきます

    その1。「更新済みです」と返ってきたのに、更新されていなかった

    生成AIに、私の会社の記録の更新を頼んだら「更新済み」と返ってきたのに、実際には反映されていなかったことがあります。

    原因は生成AIの能力ではなく、生成AIに渡している指示のメモに「どの記録を、どこから読むか」という道順を書いていなかったことでした。人間の新人なら「それはどこにありますか」と聞いてくれますが、生成AIは聞かずに作業を終えたことにします。

    指示のメモに道順を1行足したら、それだけで動くようになりました。

    その2。目次を増やしたら、生成AIが古いページを読みに行った

    記録が増えてきた頃、生成AIが廃止したはずの古いページを読みに行っていたことがあります。

    原因は、目次にあたるものが複数あったこと。そして大事な情報が記録の置き場の奥に埋もれて、私自身もどこにあるか見失っていたことです。目次を独立した1ページにまとめ直し、「こういうときはこのページを読む」という形にしてから、迷子はなくなりました。

    目次は1枚。手順3は、この失敗から来ています。

    明日やるなら、結論を1行書くことから

    いきなり全部を組む必要はありません。今日、生成AIと話して決めたことを1つ、「◯◯は△△と判断。理由は□□」の形で書き残す。それが記録の1行目になります。

    書いた1行は、次に生成AIと話すとき、最初に貼り付けて渡してみてください。接続の設定がなくても、記録を読ませる効果はそれで体験できます。置き場と目次は、行が増えてから整えれば間に合います。

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