正しいことを言っているのに、なぜか相手に響かない。
経営者として、そんなもどかしさを感じる時があります。
品質の大切さを説いても、スタッフはピンとこない。お客さま第一と言っても、行動が変わらない。
私も同じでした。「伝えたい」と「伝わる」の間に、深い谷があることに気づくまでは。
ある時、常連のお客さまに言われました。
「あおにさんの話は、正しいんだけど、自分には関係ない気がしてた」
ショックでした。でも、続きがありました。
「でも最近は違う。私の言葉で話してくれるから。私の言葉で、ではなく。私の、言葉で。」
気づいたんです。正しさは、相手の世界の言葉に翻訳して、初めて届く。
皆さんの会社でも、きっと同じことが起きているのではないでしょうか。
正しいことは、たくさんある。でも、それが相手の心に橋を架けるかは、別の話。
今日、誰かに何かを伝える時、少しだけ立ち止まって、相手の世界から見てみる。
その人にとっての「大切」は何か。その人の使う「言葉」は何か。
正しさの向こう側に、つながりが生まれるかもしれません。
伝えたいことは、変わらなくていい。でも、伝え方は、相手の数だけある。
皆さんは、どう思われますか。